自然妊娠・タイミング療法・
人工授精で妊娠を目指す場合

妊娠の可能性を最大限に高めるためには…

ホルモン剤などに頼って、人工的に月経周期を作り、義務的に精子を戻すことが妊娠への近道ではありません。
できるだけ自然に近く、自分自身の可能性を信じ、もともと自分が持つ妊娠力を最大限に活性化することが一番の近道となります。
クリニックでの処置は、あくまでもタイミング療法や人工授精を排卵時期とずれないように補助するものであることを理解し、妊娠を目指していただきたいと思います。

月経周期を安定させる(28日-5日or+7日=23日~35日の月経リズム)

月経のリズムを安定させることによって、いつが排卵期なのかを容易に予測することができるようになります。
そうすると自然とタイミングを取るべき時がわかるので、月に1度しかないチャンスを逃す可能性が低くなります。

また、女性にとって妊娠を目指す場合に、月経周期が不安定だと「いつ排卵するのか、私の身体は大丈夫か?」という不安が強くなっていく傾向があるようです。
したがって、月経周期を安定させることは精神的な安定にも繋がります。

基礎体温をなるべくきれいな二相性にする

基礎体温が二相性になるということは、ホルモンや自律神経のバランスが整っていることを意味します。
また、低温期と高温期の日数、排卵期・月経期での体温の上昇と下降がスムーズであることは、妊娠を目指すうえで、その準備ができているかどうかを判断するのにとても大事な指標となります。

中にはホルモン剤を使っているにもかかわらず、低温期が長かったり、高温期が短かったりして、二相性を作れない女性がいます。

ホルモン剤を使用しない自然周期であれ、ホルモン剤を使用した補充周期であれ、基礎体温が二相性にならない裏には、必ず何らかの原因が潜んでいます。
この原因が妊娠できない理由になっていることも少なくありません。
多くのケースでは「妊娠したい」という気持ちが強いこと、それに対して「妊娠できなかったらどうしよう」という不安や焦りが強くなり、自律神経のバランスを乱したりしています。
このような場合には、いくらタイミングを合わせたり、人工授精をしても身体が緊張して妊娠の準備がうまくできずに結果が出ない状態になります。

基礎体温をきれいな二相性になるように心と身体の調節を行うことは、妊娠にとってとても大切な条件となってきます。

排卵期に帯下が増えるような身体づくり

排卵期が近づいてくると、女性の身体は帯下を分泌し、精子をきちんと子宮内に迎え入れようとします。
帯下は卵胞からのエストロゲンの分泌量が増加することにより、もうじき排卵が近いことを女性に教えてくれる重要なサインです。

このときに帯下が少ないと排卵の時期がわからなかったりしてタイミングを逃すことになってしまいます。
また精子を子宮の中にうまく迎え入れることができなくなり、結果的に妊娠しにくい状態を作り出してしまいます。

月経期間・量・色・性状・塊に着目し、なるべくきれいな出血となるようにする

受精卵が着床するのはもちろん子宮です。そして胎児に栄養を与え、その成長を促すのは子宮内膜と子宮内膜を循環する血液に依存します。

したがって月経の日数・出血量・血色・経血の粘度(性状)・血塊の状況を詳しく観察することによって、子宮内膜の環境や子宮内膜内を循環する血液の状態を推測することができます。

このときに出血の量が少なかったり、色が暗かったり、粘り気があったり、塊があったりするということは、子宮の中が汚れていたり、血液循環量が少なかったりすることを意味し、それらが着床できない理由になっていることもあります。

したがって、経血の状態を整えるということは、胎児を育む環境を整えることに通じ、それによって着床率を高め、流産の可能性を軽減することにつながってきます。

妊娠できないという不安感や不信感を払しょくする

不妊症治療を行わず、自然妊娠した方のほとんどが、「妊娠できなかったらどうしよう」と不安になることは少なく、気づいたら生理が遅れていて検査をすると妊娠していたということが多いようです。

これは別の見方をすると、「妊娠したい!」という気持ちが強かったり、「妊娠できなかったらどうしよう・・・」という不安が強い場合、心と身体が必要以上に緊張しすぎて、その緊張によって血液の巡りが悪くなったり、卵管や子宮などの組織が緊張し、スムーズに動けなくなって、結果的に妊娠できなくさせてしまうことがあります。

よく不妊治療をやめて、子供を半ばあきらめた途端に妊娠することができましたというような話がありますが、まさしくこれが不安によって起こっていた緊張からくる不妊状態なのです。

クリニックでの処置では、卵巣や子宮内膜の状態を眼で見て機械的に妊娠しやすいかどうか、その時期や状況を判断することができますが、精神的なフォローはなかなか難しいのが現状のようです。
私たちは、そのような方々に対して、その不安や焦りが少しでも軽減するように毎回カウンセリングを行い、状態を改善する漢方を使用し、緊張からくる妊娠力の低下が起こらないようにしています。

義務的な性交をしない

自然に妊娠した人の多くは、義務的な性交ではなく、お互いの存在を認め、愛し合いながら性交を行っています。
そうすることによって、女性ホルモンや男性ホルモンの分泌量が増え、妊娠しやすい環境が整っていきます。
逆に排卵期だからタイミングを合わせるだけのための性交では、それらのホルモンの分泌が活性化することが少なく、どれだけタイミングを併せても妊娠しやすい環境を作ることができません。

子供は授かりものであり、両親の愛を受けて命が誕生するということをしっかりと考え、できるだけ愛情のこもった性交をしていただきたいと思います。

妊娠するために情報を集めすぎて頭いっぱいにならない

今は昔と違い、クリニックに行かなくても、インターネットで検索すれば、妊娠に関する情報をいくらでも検索することができます。
妊娠を目指す方の中で、1日のうち数時間もそれらの情報を検索し、自分と同じかどうかを必死になって探す方もいらっしゃるほどです。
でもそれはあくまでも情報の羅列であり、あなた自身が抱える本当の問題点とはズレていることが多いのです。
そんなことに時間を割いて、頭を働かせて疲れるくらいなら、専門家のところへ行き、あなたの現状とそれを改善する方法とをしっかりと時間をかけて聞くほうが、精神的にも楽ではないかと思います。

情報を集めることもとても大切ですが、それよりもあなた自身の状態が今よりも良くなることの方が大切です。

がんばりすぎない(できることをやるくらいの気持ちになること)

現代では、女性の社会進出も進み、女性のほとんどが仕事をしながら妊娠を目指しています。
そうなると仕事も一生懸命頑張って、妊活も一生懸命頑張って、なかなかうまく結果が出ないこと、終わりのないレースに大きなストレスを抱えながら、何とか踏みとどまりながら妊娠を目指しているケースが少なくありません。

妊娠はそもそもそんなにがんばるものではありません。
自然妊娠を目指す場合や人工授精で妊娠を目指す場合には、自分の可能性を信じ、月に1回のチャンスであること、そもそも30歳の女性の場合、1か月での妊娠率は自然の場合20%程度しかありません。
80%は失敗するのですから、そこまで焦りを感じる必要はありません。
逆に早く結果が欲しくてがんばりすぎたり、焦りや苛立ちがある場合には、妊娠率が上がることはなく下がる一方です。がんばりすぎず、できる限りのことをしていただき、妊娠することが人生の目標とならないよう、普段の生活を楽しみながら妊活に臨んでいただきたいと思います。

自分の今の身体の状態を知るために専門のクリニックを受診する

妊娠を目指す場合、クリニックへ行くべきかどうか迷うことがあります。
中には数年タイミングを合わせているにもかかわらず妊娠しないのに検査すら受けないカップルもいます。
その理由を聞くと「妊娠できない原因が見つかるのが怖い」といったりします。

確かに妊娠は自分たちの思い通りにはなりません。しかし、時間を無駄にかけてしまうとそれ以降の人生に大きな影響を与える問題でもあります。
もしあなたが妊活をしていて、タイミングを合わせているにもかかわらず、なかなか妊娠に至らないのであれば、妊娠できない理由がどこかにあるかもしれません。
その場合には、とにかく専門のクリニックを受診し、今のあなたの現状を検査するほうが良いと思います。

逆にクリニックへ行き様々な処置を行っているにもかかわらず、妊娠できない場合には、受診を一旦中止し、処置に重きを置くのではなく、自分の身体の状態を違う視点から見直していくことも大切になってきます。

タイミング療法・人工授精の代表的な妊娠例

①タイミング療法【自然妊娠】(34歳・女性)

結婚して4年、妊娠を希望して2年、不妊治療を開始しても全く成果が出ませんでしたが、漢方でようやく妊娠することができたお客様です。

結婚後、2年が経ち、そろそろ子供が欲しいと思い妊活を始めたものの、全く妊娠する気配がなく、婦人科にてタイミング療法を行っていたが妊娠することができませんでした。
病院が合わないのかと思い、転院してみたものの次の病院でも妊娠することはできませんでした。
病院の検査では8cmの子宮筋腫があるものの、妊娠には影響ない場所で、ホルモン検査では黄体ホルモンの数値が少し低い程度で、他に原因がないといわれ、体力的・精神的にとても疲れが出てしまっていました。

そんなときに廣田漢方堂のことを知り、漢方薬で体質を改善することができれば、妊娠できるかと思い相談に来られたそうです。

漢方を服用し始めてから明らかに月経前のイライラや頭痛が軽減し、9か月後に自然妊娠。
その後、妊娠中にも安胎薬を服用し、元気な赤ちゃんを出産。その1年後には第2子にも恵まれ、その時も漢方を服用し、元気な赤ちゃんが出産されました。

タイミング療法で妊娠を成功させるための考察

このお客様の例では、妊娠に対する強い思いとそれがなかなか叶えられない現実とのギャップがストレスを生み出し、そのストレスが妊娠力を低下させていました。
そこでまず漢方では、ストレスからくる自律神経のアンバランスを軽減し、緊張状態を改善する漢方薬を用い、さらに極度の緊張により、血管が収縮傾向となり、卵巣や子宮周りの血流が乏しくなっていると思われたため、血流を改善する漢方を併用しました。

そうしたところ月経前に必ずと言っていいほど出現していた頭痛やイライラが消失し、ガタガタだった基礎体温がきれいな二相性になり始めました。
基礎体温や月経前の体調、さらに月経時の出血の状態が変化してきたことにより、ご本人も安心し始め、長らく続いていたストレス状態から徐々に解放されてきた様子だったため、このままタイミングを取り続ければ、いずれ必ず妊娠できると確信しました。

その上で、病院でタイミングを逃さないように処置を行い、黄体ホルモンの補充などを合わせて行った結果、漢方開始後9か月後に妊娠されました。
無事に出産された後、妊娠できるという自信がついたためか、第2子は希望され始めてからすぐに妊娠することができ、こちらも漢方を使いながら元気な赤ちゃんを出産されました。

妊娠することに対し、思いが強くなればなるほど、身体は緊張し、子宮筋や卵管、そして内膜内の血管は緊張からくる収縮、酷い場合には痙攣をおこし、うまく排卵できなかったり、受精できなかったり、着床できなかったりします。
このような場合に有効な西洋薬はないため、漢方で昔から使われている手法を用いて緊張をほぐし、本来の妊娠力を十分に発揮できる土台を作ることができれば、今回のお客様の例のように少し時間はかかっても確実な効果を出せる症例は多いと考えられます。

②人工授精(37歳・女性)

体外受精も視野に入れていましたが、人工授精で妊娠することができたお客様です。

35歳で結婚し、年齢的なこともあったため、すぐに妊娠を希望していたが、なかなか妊娠することができませんでした。
婦人科にてタイミング療法と人工授精を3度行いましたが妊娠できず、韓国まで行って漢方を処方してもらったものも味がどうしても口に合わず、途中でやめてしまったそうです。
しかしその後もなかなか妊娠しないため、このままではいけないと思い再び漢方を飲むことを決め、インターネットを通じて廣田漢方堂のことを知られました。

婦人科の検査でAMH1.18と年齢の割に低かったためにお客様の方にとても焦りがありましたが、体質に合わせた漢方を服用し、基礎体温の二相性がきれいになると同時に月経の状態が少しずつ改善しました。
そして漢方を開始して5か月後、4回目の人工授精で妊娠することができました。妊娠後も流産を予防する目的で漢方を続け、無事に元気な赤ちゃんを出産することができました。

人工授精で妊娠を成功させるための考察

このお客様の例では、相談に来られた当初から体外受精を行うつもりで血液検査や説明会を受けたりされていました。
旦那様の精子の質を見る限り、精子の数や運動率には問題がないため、妊娠しにくい原因は女性側にあると考え、初回のカウンセリングを行いました。
カウンセリングの中で月経のリズムや状態を詳しく確認すると全体的な血流があまりよくない所見があったため、このまま体外受精に臨んでも妊娠する可能性はそこまで高くならないと考えました。

妊娠しにくい原因は新鮮な血液が卵巣や子宮に巡りにくい状況にあるのではないかと考察し、血流を改善する働きのある漢方を数種類併用して用い、とにかく血流を改善して月経のリズムや状態が少しでも良くなるように工夫しました。
その結果、服用し始めて数か月で経血の色、粘度が改善し、血塊が少なくなり、月経前の精神的なイライラなどが落ち着いてきました。
ご本人も月経の状態が良くなっていることに自信を持たれ、すぐに体外受精を行うのではなく、もうしばらく人工授精で様子を見ることを決意されました。

そうしたところ、廣田漢方堂に相談に来られてから5か月目、4回目の人工授精で見事に妊娠されました。
この人工授精で妊娠できなければ、体外受精を行うと仰られていたので、こちらも相当気合いを入れて処方を組み立てましたが、それが功を奏し、無事に妊娠していただくことができた例でした。