不妊治療に迷いはつきもの
このところ、体外受精にチャレンジするご相談を多くお受けしております。
先日、初めて相談に来られたY様、41歳。
インターネットで不妊治療について色々調べているうちに、当薬局のブログの不妊治療のカテゴリのところを見て共感できる部分が多かった、と言っていただきました。
去年9月、不妊治療専門のクリニックに行き、AMHが1未満と低い。ほかに異常はなにもなく、ご主人は異常なし。
11月採卵を行い、4個のうち、2個受精、うち1個胚盤胞、1個6分割で凍結を行った。仕事が忙しく、すぐに移植に至らず。
2015年1月に自然妊娠するも、8週で流産。
5月はじめての胚盤胞を移植。グレード、子宮内膜の厚みとも、良い条件だったが、結果は陰性。その時点で、病院から「亜鉛サプリをのみましょう」と言われ、前々からできることはないかと幾度となく質問していたにも関わらず、「今更・・」という気持ちが生まれ、病院対して不信感をもつようになったとのこと。
残りの卵が1つだったので、現時点での選択肢として、先に採卵をしてしまうこと、とりあえず今ある卵を戻すために子宮内膜環境を整えていくことなどを提案した。
すると、もう採卵はしたくない、一度自然妊娠をしているので、今ある卵をもどしてだめならば、自然妊娠を目指し、それでだめならあきらめる、というお答えでした。
40代を過ぎると、体外受精成功率がかなり落ちるために、自然妊娠という可能性にかけることも悪い選択ではないことを伝え、ただ、今は一度流産している状態で自分でも傷つきすぎないように防御態勢に入っている面もあると思うので、今の気持ちとしてその方向性でお聞きしておきます、ということで、いつでもまた体外受精向けて頑張るという方向に転換してもらってよいという方向でお話ししました。
もともと病院から足が遠のきがちな方だったので、まずは3か月かけて移植にむけて体づくりをしていく中でタイミングとりながら、来年の2月ごろの移植くらいのつもりでやっていきましょうというお話になりました。
この方のように、40歳をすぎると、「不妊治療」と「人生」が大きくリンクしてきます。
体外受精では特に、何をどう信じて行動すればいいのか?と悩まれている方が沢山いらっしゃいます。
私達はたちはそのような方々に寄り添い、客観的データからの裏付けと、それに対してどう考えるのかについて、ご夫婦にじっくり考えてもらえるようなカウンセリングを心掛けていきたいと思っています。
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