漢方を用いた流産予防
漢方による流産予防
20代後半の女性からの相談で、妊娠はするものの2度の流産を経験し、流産の原因は自分の身体に原因があるのではないかと思い、西洋医学では対処の使用がないため、漢方薬による治療を求めて相談に来られた。
2回の流産
1回目の流産の時には、「流産してしまった・・・」という感じで、そこまで深刻に悩むようなことはなかったようです。
そこからしばらくして再度妊娠したときも今度は大丈夫だろうと軽く考えていたとのことでした。しかし現実には心拍が確認できる前に再び流産してしまった。このときには、さすがに精神的ショックが大きく、立ち直るのに相当時間がかかったとのことでした。
漢方を使うことを決意。廣田漢方堂での流産予防サポート
2回連続で流産してしまったことに対し、「今度妊娠してもまた流産してしまうのではないか」という強い恐怖心が先立ってしまい、妊娠することに対しての抵抗感が強くなっていました。
しかしこのままでは次に進めないと考え、漢方を使って妊娠、そして出産を目指すことを決意されました。
こちらのお客様は、虚弱体質であり、月経の血の色が暗く、経血は粘り、血の塊が出るなど子宮内の環境がよくなく、腹中が冷えている状況がありました。
この腹中の冷えは、平素から座りっぱなしの生活で下半身の血流が悪く、下半身を巡った血液が冷えた状態で骨盤内に還流し、その影響で内臓が冷えてしまうことにより起こっており、このために子宮が同時に冷え、さらに子宮内の血流も悪くなっている状態に陥っていました。
このような状況では、いくら生命力が強い受精卵ができても、冷え+血流不足によって胎児の成長に必要な栄養・酸素・エネルギーが循環せず、途中で成長がストップし流産につながる可能性が非常に高くななります。
この状態を改善するためには下半身をできるだけ冷やさないようにし、座りっぱなしの生活をあらためて、1時間に1回(1回当たり1~2分)は歩くように心がけ、漢方では下半身の冷えを取り除き血流を改善するものを使用することとしました。
この漢方を服用すること4ヶ月、自然妊娠され、妊娠中はつわりが酷く、お渡しした安胎薬を飲むこともままならなかったが、今回は大きなトラブルもなく無事に出産されました。
流産してしまう原因と予防策
流産癖があるのは、中医学的には「子宮内環境が悪い」か「胎児を抱えておく体力がないか」に大別することができます。
今回のケースでは子宮内環境の悪さが流産につながっていると考え、それに対処する漢方を使った結果、無事に元気な赤ちゃんを出産されました。
また、漢方には「安胎薬」と呼ばれる妊娠を安定させる方剤がいくつもあるので、過去に流産の経験がある方には、その人のタイプに合わせて服用することで流産の可能性を低くすることができます。
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